【確証バイアス】先入観は恐ろしい
最近自分の中で心理学のブームがまたしても来ており、今大学で学ぶことができればどれほど真剣に、
そして楽しく講義を受けることができたのだろうかと思うことがあります、、、
以前ブログで受け取る人が相手が全て悪意を持って自分に行動を起こしていると思ってしまう
敵意帰属バイアスについて書きました。
今回は人はいいとこ取りをしてしまうという心理についてみていきたいと思います。
確証バイアスとは何か?
また出てきましたバイアス。
今回の確証バイアスとは「人が自分の思い込みを実証するために、自分にとって都合の良い情報ばかり集めること」を指します。
簡単に言うと先入観ですね。
自分が見たいように物事を見て、聞きたいように聞いている状態です。
確証バイアスに影響を受けている人は以下のような順番で物事を考えていきます。
- 「これって○○が原因で起きているのではないか?」と自分の中でストーリーを思い描く
- 確証バイアスに影響されて自分が思い描いているストーリーを裏付ける情報ばかりを集める
- 自分のストーリーを支持する事実が無数にあるのではないかと思い込む
⇒つまり自分の中のストーリーは正しい(真実である)
こうして自分が欲しい情報だけを集めているにもかかわらず、
適切な調査をしたような錯覚に陥って結論を誤ってしまうことを確証バイアスといいます。
確証バイアスの例
確証バイアスの例示としてよくあげられるのが血液型占いです。
A型は几帳面でO型は大雑把とかいうやつです。
科学的には血液型と性格に関連性はないと証明されているのに、
なぜこれほどまで科学が発達している現代でも血液型占いが残っているのか。
その原因が確証バイアスです。
A型にも大雑把な人もいてO型にも几帳面な人はいますが、A型が大雑把な面を見せても
しれっと流されて終わってしまい、逆に几帳面さを出すと「ほら!○○さんはA型だから几帳面だ!」
と自分の価値観(ストーリー)が正しいことを証明することができるため、確証バイアスのおかげで
現在でも血液型で性格が判断されるという流れが続いていると考えられます。
人は自分は正しいと思い込みたい生き物みたいです。
確証バイアスの実験例
1960年に認知心理学者のペーター・カスカート・ウェイソンという人が確証バイアスを確かめるために
「2-4-6課題」という実験をしました。
実験者は、「2, 4, 6」という、3個の数字でできた数列を被験者に提示して、
この数列は、あるルールに基づいて3個の数字が並んでいるため、
そのルールを見つけてくださいと被験者に伝えます。
被験者は、自分で数列を作成して実験者に提示すると、実験者は被験者が作ったその数列がルールに当てはまる場合は
「ルールを満たしている」、あてはまらない場合は「ルールを満たさない」を返答する。
被験者は、何回でも数列を提示してもよくて、被験者は「ルールがわかった」と判断したら、
実験者に「どんなルールを推定したか」を告げる。
という実験だったそうです。(難しく書いていますが、謎解きゲームのようなものですね)
「2,4,6」の数列が従っているルールの正解は「上昇する整数」です。
そのため、被験者が「1,5,7」や「1,7,9」といった数列を実験者に提示しても
実験者はルールを満たしていると返答していたことになります。
しかし、多くの被験者は「2,4,6」という数列を見たときに偶数の数字の並びであろうと予想してしまったために
「2,6,8」や「4,6,8」を実験者に提示してルールを満たしているという返答をもらったため、(上昇する整数というルールは満たしています)
偶数列が答えであると回答してしまいました。
被験者が確証バイアスにとらわれていたために自分の予想を裏付ける検証ばかりを行ってしまい、
誤った回答にたどり着いてしまったという実験です。
まとめ
確証バイアスについて初めて見たとき、はっとしました。
自分も日々生活を送る中で確証バイアスにとらわれているのではないか、
もし自分が「2-4-6課題」に参加していた場合に自分が立てた予想の偶数列であるというルールではない
可能性にかけて、自分の予想とは反する検証を行えていたのかどうか。
おそらく2つくらい数列を質問して、嬉しがって意気揚々とルールは偶数列ですと答えているような気がします。
自分の考えが間違っているかもしれないと思うだけではなく、さらにその検証の過程でも
自分の都合のいい情報だけを集めるのではなく、自分の考えを否定するような情報にも触れる必要が
あるのだなと改めて感じました。(周りがイエスマンばっかりだとだめということが腑に落ちました)
みなさまもこういったバイアスがあるのだとふと思い返していただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。