会社の”効率性”を考えてみよう!

コラム

もうこのテーマに沿った名言が尽きてしまいました、、、

独立したからには昔の人が言ったことを思い返したり、ネットで調べたりして使わずに、自分で何か生み出したいものです。

そんなくだらないことを言いながら今日も経営指標の続きを見ていきたいと思います。

まだ今のところで代表的な指標の半分ほどしか紹介していないというほどいっぱいある経営指標を使って正しく適宜に自社を分析している経営者がどのくらいいるのでしょうか?

もしくは毎月経営者に適切な指標を用いて分析を提供している税務・会計顧問がどれだけいるのでしょうか?

何となくで物事を話するのではなく、きちんと数字という根拠をもって話せる人間になりたいものです、、、

今日は珍しく夜に書いているということもあって変な書き出しになりましたが、前回の続きを見ていきましょう!

効率性の指標

今回の効率性の指標は売上を上げるために会社が資産をどのくらい効率的に活用しているかどうかを図るための指標です。

活動性の指標と呼ばれることもあります。

総資本回転率

総資本回転率は、総資本に対する売上高の回転率を表す指標です。

資本の運用形態は、資金→固定資産→棚卸資産→売上債権と変化し、最後は資金に戻ります。これを資本の回転と言います

資本の回転率が高ければ、少ない資本で大きな売上を上げていると判断でき、効率よく資本を使えていると考えられます。

総資本回転数を示すことで、事業期間内で総資本を何度回収できるかということを確認することができるのです。

総資本回転率は次の式で求めることができます。

「総資本回転率=売上高/総資本×100」

流動資産回転率

流動資産回転率は、流動資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

流動資産回転率が高ければ、流動資産が売上に効率よく貢献していることが判断できます。

流動資産回転率は、次の式で求めることができます。

「流動資産回転率=売上高/流動資産×100」

流動資産回転率が低い場合は、在庫や売上債権の回収が原因だと考えられます。

この後に紹介する「棚卸資産回転率」や「売上債権回転率」を測定し、内容を検討すること流動資産回転率の改善点が見つけることができます。

固定資産回転率

固定資産回転率は、固定資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

固定資産回転率が高ければ、固定資産が有効活用されていると判断できます。

固定資産回転率は次の式で求めることができます。

「固定資産回転率=売上高/固定資産×100」

固定資産回転率が低い場合は、無駄な固定資産があるのかもしれません。

資金を固定化してしまう固定資産に対する投資が無駄でないかどうかを適宜意識しながら経営を行いましょう。

棚卸資産回転率

棚卸資産回転率は、在庫回転率とも呼ばれていて、棚卸資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

棚卸資産回転率を見ることで、商品や在庫が効率よく販売されているかを判断することができます。

棚卸資産回転率は次の式で求めることができます。

「棚卸資産回転率=売上高/棚卸資産×100%」

棚卸資産回転率が低い場合、棚卸資産が多すぎることになります。逆に棚卸資産の回転率が高い場合、棚卸資産が少なすぎ、注文に十分対応できない可能性があります。

売上債権回転率

売上債権回転率は、売上債権に対する売上高の回転率を示す指標です。

売上債権回転率を見ることで、自社の売上債権が効率よく回収されているのかを確認することができます。

回転率が高ければ高いほど売上から売上債権回収までの期間が短いことを意味し、良いとされています。

売上債権回転率は次の式で求めることができます。

「売上債権回転率=売上高/売上債権×100」

売上債権回転率が低い場合は、売上債権を回収することに時間がかかっているということになります。

売上債権の回収は資金繰りにも影響するため、急を要する場合には、受取手形を割引したりファクタリングを利用することを検討する必要があります。

仕入債務回転率

仕入債務回転率とは、会社の仕入債務の支払いを、どの程度効率的に行っているかを示す指標です。

仕入債務回転率が低いほど、支払いに時間をかけているということになります。仕入債務回転率が低下しているようであれば、支払条件が悪化している、あるいは資金不足のために支払いを延ばしていることが予想されるため、注意が必要となります。

仕入債務回転率は次の式で求めることができます。

「仕入債務回転率=売上原価/仕入債務×100」

仕入債務を支払う期間よりも売上債務を回収する期間の方が短い場合は、資金の回収が早く支払いに備えられるため、資金繰りも楽になります。

まとめ

効率性の指標に関しては、前回の安全性の指標と比べてこれが悪いから経営が危ないというものではありません。

資金繰りに関する部分もあるので、黒字倒産を引き起こす要因にはなりえます。

ただ、これが悪い中で資金繰りに余裕があったり、利益に余裕があったりする会社はもっともっと上を目指せるということだと思います。

効率が悪い中でも経営を続けれてきていて、かつ、利益も生み出せている。そんなすごい会社であれば自社の正しい財務数値を把握すれば、自社のポテンシャルを把握すれば、もっともっとすごくなること間違いなしです。

経営者の方は何か行動を起こす前にまずは自社の状態を正しく知ること、これを忘れずにやっていただければなと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。