【SDGs入門】コロナ時代に改めて考えよう
もうさすがに誰もが一度は聞いたことがある「SDGs」言葉。
銀行の窓に貼ってあるポスターやセミナー会場など、そういうところでは頻繁に目にすることと思います。
なんとなくわかるようなわからないような、
今回はそんな「SDGs」について超基本的なところから考えていきたいと思います。
SDGsとは
SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略です。
ポイントは、最後のsは単品ではなくGsでセット(Goalsの略)だということ。
英語だと少し難しいので日本語にすると、「持続可能な開発目標」です。
翻訳しても抽象的でよく意味がわからないと思いますので、もう少しかみ砕くと、
ボクたちが暮らすこの地球を、ボクたちみんながもっと暮らしやすくなるように、全員で協力して、持続可能なものにしよう
という目標です。
SDGsは、2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づいており、
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指そうとしています。
そんな世界を目指すために17のゴール・169のターゲットが設定されています。(17のゴールについては後述)
下記のような言葉がキーワードになってきます。
・地球上の誰一人取り残さない(leave no one behind)
・先進国を含めすべての国が行動
・すべてのステークホルダーに役割を
・社会・経済・環境に統合的に取り組む
“開発” とか聞くと発展途上国のもののように感じますが、キーワードにもある通り、
SDGsは地球規模で目指す目標です。
よって、発展途上国のみならず先進国自身が取り組むものであり,日本も積極的に取り組んでいます。
目指すところ
持続可能でよりよい世界を目指すために、17個の目標が掲げられています。
ページトップにある画像がその一覧です。
ざっと一覧で見てみましょう。
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任、つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
これらの目標を見ていると、貧困や飢餓、健康や教育、さらには安全な水など、主に開発途上国が当てはまるものあれば、
エネルギーや働きがい、経済成長、そしてまちづくりの話など、先進国である日本も密接に関係する目標もあります。
そしてさらに、気候変動や、海・陸の話など、国を飛び越えた地球そのものの大きな目標もあり、
まさに開発途上国や先進国だけの話ではなく、もっと包括的なものなんだと実感します。
この17の目標それぞれにいくつか(10個ずつくらい)のターゲットがあります。
ターゲットというのは、目標を達成するためのより具体的な指標で、
個別の解説は割愛しますが(なにせ169個もあるので・・・)、これらを一つずつ満たしていくことで、最終的に17個の目標を達成しようという構想になっています。
私たちとの関わり
SDGsが地球規模の取り組みとは言っても、日本ではあまり馴染みというか、実感がまだまだ薄いものだと感じます。
最近でこそ頻繁に「SDGs」という単語を聞く機会が増えましたが、これが国連で採択された2015年ごろは、知らない人がほとんどだったと思います。
一方、海外の状況を見てみると、人々はより敏感です。
特に企業の社会的責任という部分に関してはシビアです。
例えば、
1990年代後半、ナイキがベトナムの工場で児童労働をしていたことが発覚しました。
そこでNGOが「ナイキの商品を買うな!」と不買運動を起こした結果、アメリカでの売り上げが1年で7割も減少したそうです。
これは「人権」という観点ですが、これからはこれが「性別」や「環境」、「気候」などに広がっていく(もう広がってる?)のではないかと思います。
おそらく今後日本においても、SDGsへの取り組み内容が銀行が融資する際の審査ポイントになったり、
経済活動をする上での重要な評価指標になっていくのではないでしょうか。
他人事ではない
SDGsは、政府とか会社とか、そういう組織だけがやるべきものかというと、そうではないと思います。
大きな組織は影響力がありますが、限界があります。
やっぱり、自分たちが暮らす地球のことだから、最終的にはみんながひとりひとり身近なところから取り組んでいかないとSGDsは達成できないでしょう。
特に今、コロナが世界を襲ったことで、私たちの価値観は大きく変わりました。
こういう地球規模で災害が起こった場合、それを避けて暮らしていくのはほぼ不可能です。
SDGsとか関係なく、これからどうやって働き、どうやって暮らしていくのかを柔軟に考える必要性に迫られています。
今は、そんなことを考え直す良い期間ではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。