zoom疲れの正体とは?
zoom疲れに関する研究は数多くあり、スタンフォード大学など、有名大学の実験結果も多く紹介されています。
今回はその中から私自身に気付きがあったり、納得感があったものを3つ、厳選してお伝えしたいと思います。
① 見つめられる恐怖
まず挙げられるのはこれです。
例えば10人の会議を想定しましょう。
対面の会議で円形の机に10人が座っている場合、全員の視線を一気に感じることはそれほど多くありません。発言をしている人もいれば下を向いている人もいる。自分自身もメモをとったりしているので、じっと前だけ向いている状況は少ないと思います。
一方、zoomではみんなが常に前を見ています。話さない参加者も基本的には前を見ています。画面越しに見られているという心情が影響しているのでしょう。
こうなると、画面いっぱいに広がる箱(グリッド)の中の人の視線は一斉に自分に向けられているように感じ、これが人間にとって恐怖の原因となるようです。
ビデオ会議のグリッドに映し出される顔は、現実に置き換えると、自分から約60センチメートルの距離にあるようなものだそうです
「人を60センチの距離で1時間見つめ続けることは稀で、戦う時か交尾しようとしている時くらいのものです。いくつもの顔があなたをこうして見つめていると、覚醒反応が起き、闘争か逃走かの状態になります。1日中こうした状態になってしまうと、ビデオ会議をこなすのは消耗するでしょう」(スタンフォード大学 ベーレンソン教授)
② 音声以外の情報が少ない
人は、まわりの色んな情報を手掛かりにコミュニケーションをとっています。声の他に、表情やしぐさ、目線そして息遣いまで。
この点、ビデオ会議では数ある情報のうち音声に頼る部分が非常に多くなってしまいます。
ビデオ会議の場面で大きなジェスチャーをしたり、表情豊かに喋っている人って少ないですよね?どちらかと言えば、普段の会話よりも控えめに話している人の方が多い印象があります。
これは後述するように、会議中に自分の顔がずっと映っていることが関係していると思われます。自分のとった仕草や表情が自分で見れてしまうので、自然と控えめな表現になってしまうのでしょう。
しかし、これが原因でほぼ音声情報だけを頼りにコミュニケーションをとることになってしまい、余計なストレスがかかってしまうのです。
③ 自分の顔が見える
ビデオ会議で自分の顔を見続けるのは、現実世界で鏡を見ながら人と会話するのと同じだと前述のベーレンソン教授は指摘します。
ある研究では、自分を見ていると、自分に対してより批判的になる傾向があるという結果が出たといいます。
特殊な職業でない限り、日常的に自分の顔を見ながらしゃべるということを経験している人は多くありません。
自分の顔が映っていると、細かいところが気になって注意力が落ちたり、画面に映った自分を意識してしまうことでジェスチャーや表情が少なくなってしまったりします。これがまた相手のストレスにもなり・・・という負の循環が起こってしまうのです。
解決方法3選
上記のような原因を踏まえ、簡単にできる解決方法をご紹介します。
① 画面を見ない
相手からの視線を回避するため、ビデオ会議の画面は極力見ないようにしましょう。
会議の資料をパソコンに移してそれを見るようにすれば、相手からはカメラを向いているように見えるのでオススメです。
また、ビデオ会議の画面をすごく小さくして映しておくことで、物理的に映し出される人の顔が小さくなり、視線も弱まりますので、ストレスは軽減されると思います。
② 良いイアホンを買う
相手に大きな身振り手振りを強要することはできません。ならばせめて、音声だけはくっきりと聞こえた方が良いです。
肝心の音声ですら、マイクやスピーカーの調子が悪くてストレスになった経験はないでしょうか?こういった小さな不便を積み重ねると、やがて大きなストレスになります。
少しお金はかかってしまいますが、投資だと考えて自分に合うものを探してみてください。
また、私はまだ買っていませんが、良いマイクを使うことは、相手のストレスを軽減してあげることにつながりますので、そちらも是非検討してみてください。
③ カメラを切る
画面を見ないようにする、画面表示を小さくするという方法も、ある程度効果はあると思います。
それでもダメで、自分の顔を見るのがすごく嫌だという方は、もうカメラを切ってしまってもいいでしょう。
「ちょっとカメラの調子が悪くて・・・」と言えば大丈夫です!
まとめ
今回はzoom疲れの克服というテーマでその原因と解決方法をご紹介しました。
ほとんど私自身も実践しているものですので、是非やってみてください。
また、みなさんが実践されている工夫などもシェアいただけると大変嬉しいです。
ちなみに、マイクロソフトteamsでは、ビデオ会議をよりリアルな会議に近づけるような機能も開発されているそうなので、テクノロジーの進化にも期待ですね。
https://youtu.be/MGsNmYKgeTA
KUMA Partnersでは、zoomによる面談ももちろん行ってはおりますが、対面で膝を突き合わせてのコミュニケーションを大事にしております。
コロナによりお会いできる機会が減っておりさみしく思っております。状況を見ながらにはなりますが、単なる情報交換でも構いませんので、お会いして話しましょう。
是非お声がけください。最後までお読みいただきありがとうございました。