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決算効率化のポイント~実践編~

先週のブログでは、決算効率化するためのアプローチの方法/考え方についてご紹介しました。

決算効率化のポイント~アプローチ編~

キーワードは3つでした。

①楽する(変える、やめる、統合する)
②早める
③速める

これらの観点を持って臨むことが有効なアプローチとなります。

 

そして今回は、実際にプロジェクトを実行する際の具体的な方法について考えていきたいと思います。

 

ワークシートの見直し

まずは普段使っているエクセルなどのワークシートの見直しです。

 

・前任者から引き継いだ資料をそのまま使っている

・社長や上司から、急遽こんな情報が欲しいと言われ、突貫で作った資料をずっと使い続けている

 

などなど、あまり見直すことなく同じものを使っていることが多いと思います。

配置を変えて少し見やすくしたり、

少し数式を入れて自動入力にしたり、

ふたつの資料をひとつまとめて少しスリムにしたり、

など、少しの工夫で省力化できることがたくさんあります。

 

もっと言えば、ファイル名を見直すだけでもかなりすっきりします

フォルダ名とファイル名、それぞれ命名規則(ルール)を設けることで、

どこに何があるのか、どのファイルでどんな作業をしているのかが明確になるとともに、あとから探す手間も減ります。

 

ワークシートを変えるにはマクロを勉強して、、、

など考える方も多いと思います。

もちろんそれはそれは効果はあるのですが、それ以前に変えれるところはたくさんあると思います。

 

役割分担の見直し

これは経理部などの管理部門の人員が複数人いる場合には絶対にやった方が良いです。

 

同じ会社にいても、同じ部署にいても、なんなら隣に座っていても

他の人がどんな仕事をしているか意外と知らないものです。

 

よくよく聞いてみると、

“僕も同じような資料作ってる” とか

“それ私がやったほうが早いやん” とか

いろいろ出てきます。

別に普段隠してる訳じゃないんですが、わざわざ自分の仕事の中身を発表する機会なんてないので、こういうことが起こり得るのです。

一度、みんなの仕事内容を開示・共有してみると、アイデアが生まれてくることでしょう。

 

また、よほどの大企業でない限り、管理部門に定期的に新入社員が入ってくるわけではないので、

同じ人が同じ業務をずっと担当し続けることで、属人化作業のブラックボックス化が進んでいます。

そうならないためにも、役割分担の整理をするとともに、

きちんと業務を標準化し、それを文書化して残しておくことが大切です。

 

日常業務で捌く

年末の大掃除ってめちゃくちゃ大変じゃないですか?

私は、昔、実家に住んでいた頃はそうでした。

でも、今は違います。

 

なんで違うかって?

普段からこまめに掃除してる(させられてる)からです。

(実家のお母さんが掃除をしていなかった訳じゃありません。むしろ毎日めっちゃしてました。これは担当であるボクの部屋の話です)

 

決算も同じだと思います。

なんでもかんでも決算でやってしまいがちです。

 

もっともっと日常業務で捌けるものがあるはずです。

“決算業務”としている作業を見直してみる価値は大いにあります。

 

システムの見直し

会計システムに関しては、税理士に言われるがまま導入し、そのまま見直してないというパターンは多いです。

そしていざ見直すという場合にも、税理士主導で行っているのが実情です。

 

ですが、もしクラウドなどの会計システムを導入することで効率化が図れる可能性があるなら、自分たち主導でもやるべきです。

“やりたい!”と税理士に相談してみて、ダメそう(対応してなさそう)だったら、導入だけ違う税理士に頼んでみるというもの全然アリだと思います。

 

逆に、会計ソフトを使わずにエクセルでやった方が早いし効果的というパターンもあります。

通常の単体決算業務ではあまり見かけませんが、連結決算においてはよくあります。

連結を組まなきゃいけないけど、子会社が少なくそれほど複雑な取引もない場合などは、

DIVAやストラヴィスなどの連結会計ソフトを使うよりも、エクセルで決算を組む方がスムーズにいくことが多いです。

 

ロボットの活用

マクロ(エクセルVBA)でもいいですが、

とにかく、定型的な作業はコンピュータの方が断然早いし、間違いません。

 

ワークシートを見直したり、役割分担を見直していく中でふと、

『これってそもそも人間がやならくてもよくない?』

と思える業務が出てくると思います。

そんなときはロボットの出番です。

 

UiPathというメジャーなロボット作成ツールがありますが、

定型的な作業で“こんなんできたらいいのになあ” というものはだいたい実現できます。

 

ただし、先週のブログでも書きましたが、“なんでもかんでもロボットだ!” という考え方ではなく、

きちんとやることやって、然るべきところにロボットに出てきてもらいましょう。

 

まとめ

色々と効率化の方法を紹介してきましたが、

これらを進めていく上での最大の難点は人の気持ちです。

 

・自分の仕事が奪われるかもしれないから情報開示を積極的にしない

・現状を変えるのがイヤ

・なんだかんだで上手く回ってるんだから変えたくない

・訳のわからないものに手を出したくない

 

効率化して残業を減らしたいと思う気持ちがある一方、上記のような気持ちを持たれている方もいらっしゃいます。

プロジェクトを進めるに際して、反対にもあうことでしょう。

ですが、現状維持がベストな選択になることはほとんどないです。

 

抜本的にやるのが怖かったら、すこしずつ進めていくというやり方もあります。

些細なことでもお気軽にご相談いただければ対応させていただきますので、是非ご連絡ください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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