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会社を変えるには「内部」から

「内部統制」について、そもそもあまりイメージが湧かないであったり、

管理コストの増大を招くだけでせっかく上げた会社の利益を食いつぶすだけ

といったような認識をお持ちの経営者の方がおられるかと思います。

しかし、本来「内部統制」というものは、会社の利益を最大化するために不可欠なものです。

今日は内部統制が重要視されることとなった背景と中小企業との関連性を考えていきたいと思います。

内部統制とは??

「内部統制」とは何か。一言で言ってしまうと、企業活動を適正に行う仕組みのことです。

アメリカのエンロン事件などの大企業による不祥事を契機に、「内部統制」の整備や運用が

法的に義務付けられるようになりました。

会社が事業を行うには法律は当然守らなければなりません。

その中で効果的かつ効率的な業務を日々行っていく必要があります。

このような要件を満たす仕組みとして考えれるのが「内部統制」であり、

組織風土、いわゆる社風といわれるものから会社にある切手を使用する際のルールなどの小さなものにいたるまで

その全ての仕組みが「内部統制」であると考えられます。

J-SOX法とは??

J-SOX法とは通称であり、アメリカで制定されたSOX法を日本版にアレンジして採用したことから

SOX法の日本版、つまり Japan SOX法、J-SOX法と呼ばれるようになりました。

金融庁などの正式文書では「(金融商品取引法が規定する)内部統制報告制度」と呼ばれています。

J-SOXは上場企業を主な対象としており、また、会社法でも「内部統制」を義務付けており、業務の適正を確保するよう要求しています。

内部統制の4つの目的

財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準において、「内部統制とは基本的に、業務の有効性及び効率性、

財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守並びに資産の保全の4つの目的が達成されているとの

合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいい、、、」と記載されています。

業務の有効性及び効率性

業務の有効性及び効率性とは、事業活動の目的達成のために、業務の有効性と効率性を高めることをいいます。

これに関する内部統制は、業務で上げた成果(有効性)と資源の利用度合(効率性)を測定・評価して、

目標通りの成果がでたのか、もしくは目標の見直しが必要なのか、といった検討を適切に行う体制を

整備することにより、組織が設定した業務の有効性と効率性に係る目標達成を支援するものです。

業務の有効性と効率性に関する内部統制は、会社経営を行う上で最も優先すべきものであると考えられます。

限られたヒト、モノ、カネ、情報などの経営資源を適切に配分して、事業を展開するためには業務の有効性と効率性を高める必要があります。

このため、業務の有効性及び効率性に関する内部統制の構築は、経営者がまずは優先して考えるべき課題だと思います。

財務報告の信頼性

財務報告の信頼性とは、財務諸表と財務諸表に影響を及ぼす可能性のある情報の信頼性を確保することいいます。

これに係る内部統制は、財務報告の重要な事項に虚偽表示が生じることのないよう、必要な体制を整備し、

運用することにより、組織の財務報告に係る信頼性を支援します。

金融商品取引法で導入された内部統制報告制度は、この財務報告に係る内部統制についての有効性を評価しようと

するものであり、内部統制を議論していく上で中心的な役割を担うものです。

金融ビックバンにより、「投資家の自己責任」が浸透してきた昨今において、誤った財務報告は、

多くの利害関係者に対して不測の損害を与えるだけでなく、組織に対する信頼を著しく失墜させる結果となります。

このため、財務報告の信頼性の確保に係る内部統制の構築は、重要性は非常に高いです。

事業活動に関わる法令等の遵守

事業活動に関わる法令等の遵守とは、事業活動に関わる法令やその他の規範の遵守を促進することをいいます。

これに係る内部統制は、法令等を遵守して事業活動を営むための体制を整備し、運用することであり、

その活動を通じて、組織の存続及び発展が確保されます。

法令等に対する違反行為は、それに応じた罰則や批判を受け、組織そのものが存続できない可能性があります。(最近はよく炎上してますよね、、、)

逆に、商品の安全基準の遵守や、法令等の遵守への真摯な取り組みが世間に認知された場合には、

社会的な評価が向上し、業績や株価等の向上に繋がることになるかもしれません。

資産の保全

資産の保全とは、資産の取得、使用、処分が正当な手続や承認の下に行われるように資産の保全を図ることをいいます。

資産が不正に、または誤って取得、使用や処分された場合には、

組織の財産や社会的信用に大きな損害や影響を与えることになります。

また、経営者は出資者等から拠出された財産を適切に保全する責任があります。

資産の保全は、この財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準で新たに内部統制の目的に

独立掲示された項目ですが、これは、監査役の財産調査権と資産の保全に対する内部統制との関わりを

はっきりさせることを目的としています。

監査役(監査役会や監査委員会)は、会社法の規定上、業務及び財産の状況の調査をすることができるとされており、

組織の資産の保全に対して重要な役割・責任を担っています。

そこで、監査役の財産調査権と内部統制の関わりを明示的にするため、独立項目になっています。

中小企業ではどうか

中小企業の場合は間接部門に人員を割くことはとても難しいことだと思います。

また、J-SOX法で上場会社が対応しているような膨大な文書を作成することは必ずしも効果的ではありませんし、法的にも要求されていません。

しかし、大企業であっても中小企業であっても同じようにリスクに晒されていることには変わりはないため、

自社の経営リスクを洗い出し、そのリスクが顕在化した場合の重要性を認識することは重要です。

重要性が高いリスクから、コントロールの有無を確認して対応を考えなければなりません。

つまり、「内部統制」はJ-SOX適用の大企業だけのものだと考えるのではなく、

大企業が導入しているJ-SOXに基づいた内部統制のうち、自分の会社に取り入れるべきものがないかどうかを

検討して整備していくことが大切だと思います。

KUMA Partners.,Ltd.では、中小企業の皆様一社一社に合わせて、オーダーメード仕様の内部統制の構築支援を行っておりますので、興味のある方はお問い合わせいただければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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