ブログ

ビジネスにも応用可能な『ウェルビーイング』って何?

ウェルビーイング(Well-being)』とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを意味し、『幸福』と訳されることも多い言葉です。
さまざまな調査の結果、自分が幸せだと感じる従業員は業務のパフォーマンスが高く、組織によい影響をもたらすことがわかっていることから、現在では多くの企業がウェルビーイング実現に向けた取り組みを導入し、従業員が働きやすい環境づくりを行っています。
今回は、ウェルビーイングとビジネスの相関関係、そしてマーケティングに活用するポイントについて解説します。

ウェルビーイングとビジネスの相関関係

ウェルビーイングとは、身体的な健康に限らず、肉体的・精神的・社会的すべてにおいて満たされている状態、つまりは幸福であることを表す概念です。
WHO(世界保健機関)や厚生労働省もウェルビーイングについて言及・定義しており、人が健康に生き生きと生活する社会の実現に向けた重要なファクターとして認識されています。
企業においても、働き方改革や健康経営が推進されるなか、ウェルビーイングへの取り組みは従業員が働きやすい環境をつくるために欠かせないものといえます。
誰もが心身ともに生き生きと働ける環境を構築することは、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上につながり、ひいては企業にとっての生産性向上や人材確保の面でもよい効果が期待できます。

一般的にウェルビーイングは、以下の5つの要素から成っています。

●Career Well-being(キャリア ウェルビーイング)
意味:仕事に限らず、人生のキャリアにおける幸福
ビジネス面:ワークライフバランスが整っている状態

●Social Well-being(ソーシャル ウェルビーイング)
意味:深い信頼と愛情を築いた人間関係の幸福
ビジネス面:上司や部下、同僚との関係が良好である状態

●Financial Well-being(フィナンシャル ウェルビーイング)
意味:報酬、自己資産管理など経済的な幸福
ビジネス面:支給される給与に納得している状態

●Physical Well-being(フィジカル ウェルビーイング)
意味:心身ともに健康であるという幸福
ビジネス面:身体的に健康であり、仕事に対するモチベーションが高い状態

●Community Well-being(コミュニティ ウェルビーイング)
意味:家族や職場、地域社会との関係性に幸福を感じていること
ビジネス面:会社や部署、取引先との関係が良好である状態

ウェルビーイングはこれら5つの要素をすべて満たすことで実現できます。

ウェルビーイングの概念は、働き方改革や健康経営の促進のみならず、マーケティングにも取り入れることで、ビジネスの可能性を広げることに役立ちます。
従来のマーケティングは、顧客のニーズを把握することに焦点を当てていました。
しかし、ウェルビーイングとマーケティングを関連づけるには、『顧客の幸せ』を改めて考えるプロセスが必要になってきます。
そのためには、まず自社の商品やサービスを利用することで、顧客の幸福感がどのように高まっていくかを見定めることがポイントです。

顧客の幸福感を高めるマーケティング

では、日本企業におけるウェルビーイングを取り入れたマーケティングの事例からみていきましょう。

サントリーホールディングス株式会社は2022年11月に「炭酸でつくる自由なビール」と銘打った、『ビアボール(家庭用小瓶)』を発売しました。
これは、アルコール度数16%のビールを、飲む人が自分で炭酸水で割って飲む商品で、好みに応じてアルコール度数をコントロールできることがポイントです。
好きな濃さで楽しめるという試みは、『自分流』を好む消費者の注目を集めました。

近年、欧米では、あえてアルコールを摂取しない、もしくは少量しか飲まない『ソバーキュリアス(しらふの状態)』を実践する人が増えています。
ソバーキュリアスはいわゆる『禁酒』とは異なり、自由な時間を楽しむためや健康を維持するためなどポジティブな目的で行われています。

サントリーのように、アルコール飲料業の老舗でありながら、『酒=酔う』というこれまでの常識から離れた多様な選択肢を提供し、とりわけ顧客の幸福感を高めつつ多面的な価値の訴求に注力したことは、まさにウェルビーイングを取り入れたマーケティングの成功例といえます。

また、ウェルビーイングの発想をマーケティングに活用することで、担当者自身もモチベーションがアップし、仕事にやりがいを感じられるようになります。
顧客の幸福観を叶える商品・サービスとは何か、従業員が主体的に新しいアイデアを出し合うことでコミュニケーションも活性化するため、これまで以上に伸び伸びと働きやすい環境になるでしょう。

まずは従業員の幸福感を高めるウェルビーイングを取り入れ、自社の商品やサービスに対してどのようにマーケティングで活用できるかを検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事

  1. 電子帳簿保存法改正! データ保存の要点は?
  2. 負債だけど資本? 金融庁もすすめる『資本性借入金』の活用術
  3. 『出戻り社員』を再雇用するメリットと注意点
  4. ユーザーとの『会話』を実現するカンバセーションマーケティング
  5. 企業間で行われる社員の『レンタル移籍』とは?
  6. 無償で資産を譲り受けた場合に会計処理が必要な『受贈益』とは
  7. 導入して収益チャンスを増やす! キャッシュレス決済の種類と選び方…
  8. 不利益変更を行う場合に注意しておきたいこと

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP