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人はみんな自分に嘘をつきたくない。商売に活かせる「一貫性」について

モノを売るときには工夫が必要です。

その “工夫” には様々な心理学が使われています。

今回は、その中のひとつである、人間が持つ『一貫性』について、例を交えながら見ていきたいと思います。

 

一貫性とは

“あの人は一貫性のある人だ”

“彼の話には一貫性があって素晴らしい”

 

私たちが「一貫性」という言葉を人に対して使うのは、その人を褒めるときが多いと思います。

一貫性をもつことは難しいことだと思っているから、それができる人はすごい、という理屈です。

しかし、人はもともと一貫性をもった生き物なのだそうです。

 

どういうことかと言いますと、人は自分が下した決定や、取った立場と一貫した行動をとらなきゃいけないと思ってしまうのです。

 

私見ですが、おそらくこれは、『一貫性を持った人=スゴイ人』という固定観念があるから、

“自分もそうありたい(一貫していると他社から見られたい)” という欲求が生まれ、それが自分自身にプレッシャーをかけているのではないかと思います。

 

さて、この「一貫性」は、ビジネスにおいてもよく活用されています。

具体的な事例を見た方が理解しやすいと思いますので、有名な書籍から身近な例を2つ紹介したいと思います。

 

伝える順番

アイスクリームを注文する場面を想像してください。

ボクは、チョコレートアイスにホイップクリームをのせたデザートが大好物。

だから、真夏の暑いときにアイス屋さんでこう注文してみた。

「チョコレートアイスにホイップクリームを添えたものをください」

そうすると店員からこう返ってきた。

「かしこまりました。それはチョコレートサンデーのシロップ抜きとなります」

そしてアイスではなく、サンデーの料金を取られた。

他の店で何度やってみても結果は同じだった。

 

なんだか腑に落ちないボクは、違う日に注文方法をこう変えてみた。

「チョコレートアイスをください」

「かしこまりました」

(戻りかけた店員に対して)「あ、アイスにホイップクリームもつけといて」

「かしこまりました」

結果、この日はアイスの料金だけ支払うだけで済んだ。

(「シュガーマンのマーケティング30の法則」ジョセフ・シュガーマン著 より

 

どうでしょう。

 

店員さんにとってみると、はじめから “限りなくサンデーに近いもの” という表現で注文を受けたら、アイスに “おまけ” をするという考えには至らないが、

アイスの注文を受けてしまった後だったら、なんとなくホイップクリームに “おまけ感” が出てくる。

つまり、一度Yesを引き出せば、続く提案や依頼は割とOKしてもらいやすくなるということです。

 

商売に置きなおすと、「ついで買い」みたいなこと。

購買者に向けて、あれやこれやと「ついで買い」の工夫をされている事業者さんも多いと思いますが、これはやはり有効な手段だと言えそうですね。

 

おもちゃ屋さんの策略

もうひとつは、すごく有名な書籍から一例をご紹介します。

玩具メーカーにとって、クリスマスや正月が終わった後の2月ごろというのは、商品が売れない、いわゆる閑散期。

しかし、ある玩具メーカーはこれを打破した。

その方法は以下の通り。

まず、クリスマス前に特定のおもちゃの魅力的なCMを流しまくる。

当然子どもたちはそれが欲しくなり、クリスマスプレゼントとしてそれを買ってもらうよう親と約束を取りつける。

しかし、

いざクリスマスになってみるとその商品はどこもかしこも売り切れ。

そう、

メーカーがあえて少ししかお店に商品を卸さなかったからだ。

目的の品を買えなかった親は、クリスマスなのにそのまま帰るわけにも行かず、代替の品をプレゼントとして買って帰る。

そしてクリスマスが終わった頃、また “あの商品” のCMがバンバン流れる。

子どもは物欲は頂点に達し、親のところへ走って行ってこう言う。

「買ってくれるって約束したよね?」

大人たちは自分の言葉を裏切りたくないため、渋々おもちゃ屋さんへ向かう。

(「影響力の武器」ロバート・B・チャルディーニ著 より)

これは親としてはたまったもんじゃないですね。

しかし実際に使われている手法で、関心している場合ではなく、売る側としてこの例を活かす必要があります。

 

ここから得られる教訓も一つ目とほぼ同じです。

「買う約束」や「買う意思決定」をしてもらえれば、そのあとは格段に売りやすくなるということ。

つまり、最初の意思決定をいかにしてもらうか、という創意工夫が大事になってきそうですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

2つとも有名な話なので、ご存知の方もいらっしゃったかもしれませんが、これを機に、一度ご自身の商売に当てはめて考えてみてはいかがでしょうか。

 

おもちゃ屋さんの例のように、綿密に戦略を立てて、組織的にやっていくものもありますが、

アイスクリームの例のように、普段行う会話やセールストークで活かすこともできます。

恋人や家族におねだりするのにも活用できるかもしれませんよ。

 

そんなことも含め、この記事が少しだけでもみなさまのお役にたてれば幸いです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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