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ユーザーの生の声! UGCをマーケティングに活用する

UGCとは、『User Generated Contents』の略で、企業ではなく、一般の消費者が発信するコンテンツのことです。
企業による広告は、商品・サービスについて、一方的に事業者が伝えたいことを発信するメディアです。
それに対し、Amazonの商品レビューや食べログの口コミ、SNSやブログ、掲示板の意見などでは、実際にその商品やサービスに接した消費者の生の声を聞くことができます。
近年では、こうしたUGCを活用したマーケティングに注目が集まっています。
今回は、広告に代わり、信頼できる情報源として扱われつつあるUGCと、それを用いる戦略について解説します。

口コミは信頼される情報源

近年では、多くの人が旅行の計画を立てるときに旅行サイトでホテルの評判を確認したり、新しいパソコンを買うときに、比較サイトで使用者の感想をチェックしたりするようになりました。
商品・サービスを購入する前にネットで評判を検索するのは、もはや当たり前の行為になっています。

特にこの数年で、専門サイトの商品レビューや口コミだけでなく、TwitterやInstagramなどのSNSの投稿を直接検索する人も増え、タグ付けされた投稿を直接検索する『タグる』という言葉まで誕生しました。

消費者が主体のUGCは、情報の発信者と受信者の間で利害関係が生じないため、『純粋なレビュー』や『信頼できる情報』として扱われています。
これまで以上に、一般の消費者が発信する情報が重視されるようになってきているのです。

UGCをマーケティングに活用するには

UGCは、無料で商品やサービスの情報を拡散してくれる、ありがたい存在である一方、企業にとっては、内容をコントロールできないという、大きな課題のある存在でもあります。
また、消費者に対して、商品情報の発信を促すことはできないので、企業側は消費者が情報を発信し、検索されるのを待つ、受け身の姿勢にならざるを得ません。

一方で、UGCを上手くマーケティングに活用している例もあります。
その一つが、商品のランディングページや自社のECサイトに、UGCを載せるスペースを作っている企業のケースです。
自社ページといえども、掲載しているUGCはあくまで消費者発信によるものなので、信頼性は担保されますし、ユーザーが書き込んでくれるため、制作にかかるコストを抑えることもできます。

たとえば、BTOパソコンを中心とした、カスタマイズパソコンを販売しているドスパラでは、自社サイトの通販ページにユーザーレビューコーナーを作り、ユーザーによるさまざまな意見を掲載しています。
レビューのなかには当然、悪い評価も含まれますが、そういった書き込みもあえて掲載する方針で、総合的にユーザーの信頼を得ることに成功しています。

ほかにも、牛丼でお馴染みの吉野家は、ユーザーが投稿したInstagramの画像を自社サイトに活用したことで、話題になりました。
『うまい、やすい、はやい』という企業イメージとは打って変わって、Instagramでは、家族が自宅で牛丼を楽しんでいる写真が多数投稿されていることを知った同社は、「多くの人が、家庭で吉野家の食品を楽しんでいる」というメッセージを伝えようと『#おうち吉野家』というハッシュタグのついた投稿を、自社の公式通販ショップに自動的に読み込むシステムを導入しました。

また、広告のクリエイティブやキャンペーン企画の素材として、UGCを活用するという方法もあります。
消費者に馴染みの深いUGCを広告やキャンペーンに使用することで親しみやすさを演出し、購買につなげるマーケティング手法です。

大手食品メーカーのカゴメは、消費者の投稿した写真を許諾をとったうえでFacebook上に掲載し、広告として活用しています。
Appleではユーザーが撮影したiPhoneの動画や写真をCMに使い、画質の良さと楽しみ方を伝える方法として、UGCを効果的に使っています。

UGCに向いていない商品と向いている商品

工夫とアイデアでUGCをマーケティングに使用する商品がある一方で、そもそもUGCが生成されづらい商品も存在します。

たとえば、いつも使っているトイレットペーパーや洗剤などの日用品は、消費者間で話題に上ることが少なく、情報的価値の低い商品となってしまっています。
そのため、残念ながらUGCで自社ブランドを売り込むことの難易度は高いといわざるを得ません。
また、家や土地を扱う会社のブランドなども、なかなかユーザー間で共感を得づらく、UGCが成立しにくい商品といえます。

一般的に、UGCに向いているのは、手に取りやすい価格帯で、人に勧めやすく、共感できる商品です。
新発売の飲料やお菓子、化粧品やファッション、映画や書籍、グルメや音楽などはUGCに向いており、拡散されやすい商品といえるでしょう。

まずは、自社の商品がUGCに適しているものなのかを確認し、UGCを活用したマーケティング手法が試せるのかを考えるところから始めてみましょう。

※本記事の記載内容は、2021年9月現在の法令・情報等に基づいています。

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