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未来のためにたまには振り返ってみましょう

経営者であれば自分の日々の業務から出てくる成果も大切ですが、それもひっくるめて会社としてどれだけ成長しているのかを知ることが大切です。

また、そこで働く一人一人が成長を実感できるということはモチベーションアップという意味でも大切です。

自分がどれだけ成長しているのか、それを客観的な数字で確認することで成長を実感することができ、次の目標へ進んでいけます。

今日は会社の財務数値を使った成長性の指標についてみていきますが、基本的な考え方は従業員の成長を図るものとしても使えるので、人事評価の一項目に加えるなどもいいかもしれません。

前回までと比べると比較的なじみのある分かりやすい指標が多いので気楽に読んでもらえればと思います!

売上高成長率

売上高成長率は、売上高に対する売上高増減額の割合を示す指標です。

そのまんまですね、、、

売上高成長率は会社の成長性を測る上で基本的な指標であり、売上高成長率をみることで、会社の成長力を測るだけでなく、将来的な拡大規模を検討する判断材料にもなります。

売上高成長率は、次の式で求めることができます。

「売上高成長率 =(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高×100」

売上高成長率が継続して低い場合には、経営上の問題だけでなく市場全体が衰退している可能性も考えられます。

当期の売上高成長率だけを見て一喜一憂するのではなく、数年分を比較したり、次に出てくる利益成長率と合わせて会社の状況を確認しましょう!

利益成長率

利益成長率は、前期の利益に対して当期の利益がどれだけ増減しているかを示す指標です。

利益成長率は、会社の実力を見る指標であるため、利益成長率が増加していると会社の実力が伸びていると判断できます。

チェックしたい段階利益ごとに自社の利益成長率を確認しましょう。

各段階利益ごとの利益成長率は次の式で求めることができます。

「売上総利益成長率=(当期売上総利益 – 前期売上総利益)÷前期売上総利益×100」
「営業利益成長率 =(当期営業利益  - 前期営業利益) ÷前期営業利益×100」
「経常利益成長率 =(当期経常利益  - 前期経常利益) ÷前期経常利益×100」
「当期純利益成長率=(当期当期純利益 – 前期当期純利益)÷前期当期純利益×100」

利益が増加する要因は売上高の拡大や費用の削減などいくつかの理由が考えられます。

これを見極めるために各利益の成長率と売上高成長率とを合わせて比較し、成長率が異なる利益を探して利益の変動要因を分析していきましょう。

また、買収など特別な事象により利益額が伸びている場合もあるので、利益変動の要因は必ず確認するようにしましょう。

総資本成長率

総資本成長率は、基準となる時点の総資本残高に対する総資本増減額の割合を示す指標です。

総資本成長率を確認することで、会社規模の拡大を確認することができます。

総資本成長率は次の式で求めることができます。

「総資本成長率 = 総資本増加額 ÷ 一定時点の総資本残高 × 100」

総資本成長率もこれ単独ではなく、利益成長率と合わせて確認する必要があります。

例えば、総資本成長率が増加していても、利益成長率が増加していない場合は、会社規模は拡大で来ているが、収益力は成長していないということになります。

この場合は、不良在庫や不良債権の処理が適切に行えていないなどの要因により総資本が増加しているだけの可能性があるため、自社の総資本を見直すのもいいかもしれません。

純資産成長率

純資産成長率は、会社の純資産がどれだけ増加したかを示す指標です。

純資産は、総資本から返済する必要のある他人資本を抜いた自己資本のことです。

純資産成長率は自己資本の成長率のことで、会社の体力や経営の安定性を確認することができる指標です。

純資産成長率は次の式で求めることができます。

「純資産成長率 = 純資産増減額 ÷ 一定時点の純資産残高 × 100」

先ほどの総資産成長率が増加していても、純資産成長率が減少している場合には、赤字が出て純資産は減少したが、多額の借入により総資本が増加しているといった状況にある可能性もあります。

純資産成長率を確認するときには、総資本成長率も合わせて確認するようにしましょう。

まとめ

いくつか指標を紹介しましたが、このほかにも従業員の増減を表した従業員成長率等もあります。

前期の数字から当期の数字を引いて出た増減額を前期の数字で割る、成長率の基本的な考え方はいたってシンプルなので、是非自社の数値化できているもので試してみてください。

経費など減らしたいものはこの成長率がマイナスで出てくれば削減できていることになりますし、会社によって見るべき指標は様々だと思います。

何となく伸びているな、何となく成長が止まっているな、といった漠然とした感覚ではなく、様々なものを数値化して、客観性を持たせていくことが経営には不可欠かと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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